ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ
子供の頃、自分は地獄に落ちて死ぬと思い込んだ小説家の男と
健気に生きる美しい女の夫婦の物語。
男は、痛みやすいけど甘みがあって愛される桜桃として描かれ
女は、どんな環境にも対応して成長し、華やかではないが、誠実な美しさを持ったタンポポとして描かれている。
ヴィオンとは、中世末期の近代詩の先駆者 フランソワ・ヴィオン のことで、無頼で放蕩な人の例えとして使われる。
愛など信じたら、すべてが消えてしまうと、男は恐れている。
すべて失った後に、残るのが愛だと、女は知っている。
夫婦なんていろいろある。普通が一番!